安心感

2001年9月23日
かつて、感じたことのない
大きな安心感・・・
今日もゆっくりと
時間が流れていった。
「今、どの辺?」
「あと二駅です。」

東急田園都市線「青葉台駅」に
13:30・・・
ヤバイな、ギリギリギッチョンだ。
田園都市線なんて、乗ったことないもん。
間違って、各駅停車に乗ってしまって、
青葉台に到着したのは、
本当に、13:30ちょうどだった。

先に着いているらしい、彼に
改札前で慌てて電話する。
「傘、持ってる?」
「はい、折りたたみなら、持ってます。」
「駅前まで車が入れないんだ、
改札出て右に曲がって、
バスターミナルに突き当たったらまた
右に曲がって、そこにある階段を
登ってきて。」
電話をつなぎっぱなしで行動したので
傘なんてさしていられなかった。
たいした雨じゃない。
急ぎ足で階段を登り切る。
道路に出たが、彼の車が見当たらない。
「一番上まで登り切っちゃいましたよ?」
「あ、ほら、いるじゃん、目の前。」
目の前・・・あ。
通りで気づかないわけだ。
いつもと車が違う。

いつも乗ってた軽自動車・・・
何とそれも、壊れたらしい。
全く、踏んだり蹴ったりだ。
テレビは壊れるわ、車は壊れるわ、
お金はなくなるわ・・・
「あれ?携帯、替えました?」
「実は、携帯も壊れまして・・・」
・・・絶句した。

よく、それだけの極限状態の中で
こんなに平然としていられるなぁって思った。
あたしだったら・・・
もう、やる気なくして、
家の中に閉じこもってしまうだろう。

「・・・その上、仕事も忙しくて、
睡眠時間も2時間くらいしかなくて・・・
ストレスがたまって、だんだん
怒りっぽくなるんですよ。
これは、経済的にも精神的にも
誰かに助けてもらわなきゃって思って・・・
そんな時に、あなたのことが
思い浮かんだわけで・・・」

そうだったんだ。何だか、嬉しかった。
お先真っ暗な極限状態の中で
一筋の光明を見つけたように、
あたしのことを思い出してくれたのだ。
「運命」って、大げさなものではないけれど
「この人は、あたしを必要としている人だ」
って思った。

昔は、あたしの心ばかりが一方的に走ってた。
でも、今日は何だか、お互いの心が
通い合っていたような気がする。
もう、何も話さなくても十分、
分かり合っているような・・・そんな気がした。
二人だけの「安らぎ」の場所が、
そこにはあった。
たとえ沈黙が続いても、
ホッとした空気がそこに流れていて、
居心地がよかった。
きっと、彼も同じことを感じていただろう。
そして、それこそが、彼があたしに
本当に求めているものなのではないか。
経済的な援助だけを求めているのではない。
むしろ、それは二の次三の次。

「キャ〜〜〜ッ!どうしよ〜〜〜〜っ!!」
ってな、浮き足立った幸せではない。
何となくまったりとしてて、
何となく甘ったるくて、
何となくのんびりとした・・・
でも、しっかり地に足のついた、
そんな幸せを、あたしは感じた。

今日もやっぱり彼は、仕事が忙しいらしく
1時間くらいしか一緒にいられなかった。
「ごめんね、時間なくて・・・
時間があれば、遊びに行こうって
言えるんだけどな・・・」って
しきりに言っていた。
帰り際に、「時間が出来たら、電話します。」
って言ってくれた。

どうしたら、彼を癒してあげられるだろう。

帰りの電車の中で、それを考えていたら
涙が溢れた。

ああ、あたしは本当に、あの人が好きなんだ。
あの人を好きになって、本当によかった・・・

心の底から、そう思った。

P.S.>>
 ただ、人の気持ちを十分に分かった上で
 「何か俺ってモテるらしいんだよね。」
 「こないだ、飲みすぎて、気がついたら
 女友達の部屋で寝てたんだよね。」
 「清楚な女マッサージ師との恋愛に
 走ろうかと思ってるんだけど
 そういう知り合い、いない?」とか、
 そういう話題はやめてほしい・・・(切実)

あと一息・・・

2001年9月21日
実は、彼は「無一文」なのだ。
ホントに、洒落抜きで。
しかも、10月末まで、
お金が入ってくる見込みがないのだ。

テレビを買うお金どころではない。

極限状態の彼を、
果たしてあたしが救えるのか・・・

出来る。

さっき、彼にメールした。
何とか、助けてあげられそうだ、と。
喜んでた。
メールの文章だけど、
心の底から喜んでるのが分かった。

あとは・・・
あたしの言葉で、彼に
あたしの想いを伝えるだけだ。

まだ気は抜けない。

あと一息・・・!!

Show The Flag!

2001年9月20日
彼には、あたしの心が見えていたんだ。

あたしは、彼が一体何を考えているのか
分からない時期があって、苦しんだ。
そして、彼がそんなに
酷い人間ではないと信じていながら、
心のどこかで、
「あの人は、あたしの気持ちにつけこんで
あたしを利用しているのだ」と
疑っていた。

その、見せていないつもりの「疑い」を
彼は見逃していなかった。

あの日・・・
ほとんどどさくさ紛れに言った
「好きです」という言葉。
彼は、決して聞き流してなんかいなかった。
きちんと心にとめておいてくれていた。
そして、真剣に考えているからこそ
あたしの気持ちに、自分の気持ちを
果たして向けていいものかどうか・・・
と、疑問に思ったのだと思う。

「本当に人を好きになること」
例え、自分が苦しくても、
困っているその人を助けてあげること。
彼は、あたしにそれを求めた。
でもそれは、決して
あたしを追い込もうとしているのではない。
何とか諦めさせようとしているのでもない。
少しでも、あたしの気持ちを
見ようとしたからこそ、求めたのだ。

あたしが今まで彼にしてきたことは
「湾岸戦争の時の日本」と同じだ。
たとえ、気持ちがあってやったことでも、
相手に気持ちが見えてこない。

「Show The Flag!」

彼のその叫びに、あたしは答えよう。
今日、彼からメールが来た。
そのメールを読んで分かったことは・・・

やはりあたしは
「試されていた」ということ。

「人を好きになること」の意味って
人によって様々だと思う。
大きさも、質も違うと思う。
その質と大きさが合うもの同士なら
問題はないんだけど、
時には、それが合わないもの同士だったりする。

そんな時、どうすればいいのか。

合わないのなら、別れたらいい。
それが一番手っ取り早いし、
どちらも、傷付くことはない。

ふと、あたしは考えた。
あたしにとって、彼がいなくなる、ということ。

・・・・・・・・・・・・・

決めた。
これは、あたしの今までの人生における
一世一代の覚悟だ。

そして、決戦は金曜日。

Over The Distance

2001年9月18日
『思い出すたび 心配してみたり
涙が一粒 だけどあなたには届かない』

痛み止めを飲んでも、
あたしの首の痛みは一向に治まらない。
あたしは、心配になってきた。
自分がじゃない・・・彼が、だ。
もし、本当にあたしと
症状が一緒なのだとしたら、
あの時、痛み止めを飲んだ彼も、
ひょっとしたら、痛みがまだ
ひいていないかもしれないのだ。

どうしてるのかな・・・
メールしたいけど、でも、
今はどんなに心配してメールを送っても
無視されるのが関の山だ。

どんなに心配して、
どんなに涙をこぼしても
あの人にこの気持ちは伝わらないのだ。

・・・そうだ。

行こう。
あの人が住んでいる街に・・・

どこに住んでいるのかは、分からない。
でも、少しでも、あの人に近いところで
もう一度、あたしの心の中を
自分自身で覗いてみたい。
涙が溢れた。
あとからあとから、とめどなく溢れた。

ねぇ、Aさん、見て。
分かる?涙。
あたしの流した、本物の涙だよ。

あたしの気持ちは
嘘偽りなんかじゃないんだよ。
本物の「Aさんを好きだ」っていう、
何物にも替えられない気持ちだよ。

Aさんは、人の気持ちの
分からない人じゃないって、
あたしは確信してる。
今までAさんと話したいろいろなことを
一つ一つ、思い出してみる。

確かに、言いたいことを何でも言うから
時には、傷付いたこともあったし
わがままで強引なところもあるけど、
でも、あったかくて大きくて、
それでいて、すごく細かいところまで
気を配ってくれる。
いろんなことをいつも考えていて
いろんなことをたくさん知ってて、
だからあたしもいろんなことを教わった。

もし、Aさんに出会わなかったら・・・
きっと、今のあたしは、ないと思う。
したいことなんて結局何もないまま、
生活に何の張り合いもないまま
生きていたかもしれない。

この想いが本物である限り。
そしてこの想いを持ち続けている限り。
きっといつの日か、
Aさんに伝わる。

悲しみは 数えきれないけれど
その向こうで きっとあなたに会える・・・
夕べ、彼にメールした。

「せっかく仲良くなれたのに
こんなことでお別れしたくない。
Aさんとは、もっともっと
いろんな話がしたい。
話したいこともいっぱいある。
後悔したくないんです。」

その返事は・・・

まだ来ていない。

だけど、一番恐れていた
「アドレスをかえているかもしれない」
という事態だけは、避けられた。

今は、無視されるかもしれない。
それは、覚悟出来てる。
だけどあたしは、信じてる。
いつかは、分からない。
でもきっといつか彼が振り向いてくれる、と。
繰り返すあやまちの そのたび ひとは
ただ青い空の 青さを知るのだから。

だから。

海の彼方には もう探さない
輝くものは いつもここに
あたしのなかに 見つけられたから・・・

前兆・・・?

2001年9月15日
今日は朝からお腹の調子が悪く、
たいがいなら、薬を飲んだら一発なのに
治るのに午前中いっぱいかかり
朝から体力を消耗した。
そういえば、彼も一度、
下痢が長引いて大変だったことが
あったよなぁ・・・
そんなことを考えていた。

・・・?!

ふと、首筋に異変を覚える。
最初は、ちょっと首が重たいかな?
くらいだったのだが、
次第に、鈍く、重い痛みが増してきた。
ちょうど、首から顎にかけて・・・
気だるい痛みだ。
奥の方で、何かが腫れているような・・・

ひょっとして、何か起きる前兆かな・・・

そんな、ただ痛いだけで大げさな・・・
そう思われるかもしれない。

しかし。

実はこの前、彼に会った時、
「実はリンパ腺が腫れてるらしくて
痛いんだよね、ここ、触ってみ。」
と、彼が言って、あたしが手を伸ばした場所・・・

まさにその場所と同じなのだ。

偶然と言ってしまえばそれまでだが、
どうしても気になって仕方がない。

あたし自身は、彼のように熱は出ていない。
しかし、首筋は、未だに痛い。
昼間より痛みがさらに増したようだ。

もし、これが何かのシグナルだとしたら・・・

・・・決めた。

あたし、明日、彼にメールしてみよう。
とにかく、一度会いたい、と。

黙っていたって何も始まらないのだ。
神様が与えてくれたサインなら、
一体何のサインなのか・・・

確かめられるのは、あたししかいないんだから。

いつも何度でも

2001年9月14日
夕方、イトーヨーカドーの新星堂で
買ってきてから、ずっとかけっぱなしだ。

『かなしみは 数えきれないけど
その向こうできっと あなたに会える』

確かに、あの日の彼のメール以来、
ずっと寂しい気持ちはどこかに引っかかってて
ふと、「ホントにこれで
さよならになっちゃったら・・・」
と思うこともなくはない。
でも、このつらさを乗り越えて
またきっと彼に会える日が来るって、信じてる。

『繰り返すあやまちの そのたび ひとは
ただ青い空の 青さを知る』

多分・・・これからも
些細な喧嘩とか、すれ違いとかあると思う。
でも、どんなに喧嘩したって
変わらないものは、いつだって変わらない。
きっと喧嘩するたびに
そのことに気がつくんだろうな。
彼も、気がついているだろうか。
どんなことがあっても、
青い空は、青いのだ・・・ということ。

『かなしみの数を 言い尽くすより
同じくちびるで そっとうたおう』

そう・・・あたしはあのメールのあとだって
ちゃんと、大好きな歌がうたえたよ。
「悲しい」「寂しい」「つらい」
言おうと思えば、言えたかもしれない。
でもね、言ったら余計つらくなるだけ。
ホントはつらくなんかないのに、
言葉に出してしまったら、ホントにつらくなる。

『こなごなに砕かれた 鏡の上にも
新しい景色が 映される』

鏡は、たとえひびが入っても、割れてしまっても
ちゃんとその前にあるものを映し出す。
映る景色は、変わらない。
ううん、砕かれた鏡の上だからこそ
また違った、新しいもの、美しいものに
見えることもある。
人の心も、そうじゃないかな。
どんなにつらいことがあって、壊れてしまっても
その中にある想いって、変わらないんだよ。
もっともっと、強い想いになって
心の鏡に映し出されるんだね。

『海の彼方には もう探さない
輝くものは いつもここに
わたしのなかに 見つけられたから』

そう・・・
かなしいことはあるけれど、
あやまちは、これからも繰り返すかもしれないけど
たとえ心の鏡がこなごなになっても、
あたしの大事なものは・・・
一番近くに。
自分の心の中にちゃんとある。
もう、遠いところを探す必要はない。

ね?そうでしょう?Aさん・・・

今日は仕事もせず、
一日中、机とベッドの間を
行ったり来たりしていた。

ベッドの上に、がばっと突っ伏すと
自然と、彼のことが思い浮かぶ。
布団に移った自分の体温で、
何だか彼がそばにいるような錯覚を覚える。

・・・涙が溢れた。

どんなに拭っても、ベッドの上にいる限り
涙が止まらない。
たまらなくなってベッドを降りても、
またすぐにベッドに戻ってしまう。

・・・この涙は?

あたしは、悲しいんじゃない。
この涙は、あたしが、どんなことがあっても
彼を信じ、彼を愛している、
その証拠だと、あたしは思う。

とはいえ・・・

2001年9月12日
タイミングが難しい。

ただでさえ、メールするタイミングが
難しい人なのだから。
あづさねぇさんじゃないけど、
やはり月に一度、来るものはつらい。
その上、バファリンを切らしている・・・
そういえばこの前、彼に会った時に、
頭が痛いっていうから、
バファリンの最後の残りの2錠を
あげたんだっけ・・・
今月は、かなりしんどい。
外は台風が近づいていて、
とてもじゃないが、薬屋まで行く気力はない。

ま、いっか。病気じゃないんだから。
ほっときゃ治る治る。
・・・とはいうものの、あまりの痛さに
ベッドから1日、起き上がれない・・・
ほぼ1日、寝て過ごしてしまう。

そういえば、彼、今日はどうしてただろ。
この雨じゃ、外には出られないし、
家にいたって、唯一の楽しみである
テレビがないんだもんね・・・
あ、でもパソコンでDVDが
見られるっていってたからなぁ。
それなりの楽しみ方を考えてるかもね。
どうにかこうにか、
世の中、渡って行っちゃう人だから。

でも、やっぱり早く何とかしてあげたいなぁ。
そうだ、昨日、思いついた中古の件、
話すだけ話してみようか・・・
多分、また却下だろうけど。

「中古なら、格安で手に入るのでは?
ネット上の個人売買のHPとかチェックしたら
結構、掘り出し物もあるみたいです。
運がよければ、タダで譲ってくれる人も
いるみたいですし・・・」

実際、あたしも、個人売買のHPは
利用したことがある。
望遠鏡と、レーザー脱毛器を
売りに出したことがあるんだけど
広告を出したその日に、どちらも売れてしまった。
世の中、いろんなものを売りに出してる人がいて
いろんなものを求めている人がいる。
案外、自分のほしいと思っているものが
簡単に見つかるものなのだ。
もし、格安で見つかれば、あたしも
経済面で、少しは手伝ってあげられるかも・・・

あたしの精一杯の気持ちに対して
彼が出した答えは、こうだった。

「もういい!さよなら。」

不思議と、ショックは受けなかった。
涙も出なかった。
「来るべき時が来た・・・」
そう思った。

あたしには、ホントはハッキリ分かっていた。
ただ、あまり認めたくなかったから、
日記には書かなかったけれど・・・
彼は、あたしの気持ちにつけこんで、
あたしを利用しているだけなのだ・・・と。
あたしは、彼が大好き。
だから、ずっとそばにいたい。
そのためには、このまま彼のいいなりになって
利用されつづけるしかない・・・
普通だったら、そう考えるだろう。

でも、あたしは違う。
彼のいいなりにはならない。
何故か・・・前にも言ったでしょ?
あたしは、彼のためなら何でもする。
たとえそれが、
彼を失わなければならなくても・・・

あたしはちゃんと憶えてる。
彼に抱かれた時の、あの温もりを。
彼には、温かい、人の血が流れてる。
・・・彼は、酷い人なんかじゃない!!
何も根拠はないけれど、
あのメールは、彼の本心じゃない気がする。
だからこそ、あたしは
ショックも受けなければ、涙もこぼさなかった。

彼が聞いてくれるかどうかは分からない。
でも、あたしの気持ちをもう一度
彼に話すチャンスだと思う。

台風も過ぎた。明日は晴れる。



却下らしい。

2001年9月10日
夕べ、あのメールをしたあと、
某友人R氏とのチャットに行こうとした時。

突然、あたしの携帯が
「ちょこっとLove」を歌いだす。
・・・彼だ。
出ようとして、携帯を取り上げた。
・・・あれ?切れた。
メールしようとして、間違ったかな。
とりあえず、チャットルームに入る。
・・・また、携帯が歌いだす。
♪♪こ〜いというじ〜を〜(お〜べいべ〜)
  じ〜しょでひいた〜ぞ〜(お〜べいべ〜)♪♪
・・・またそこで切れた。
何だ何だ????
二度も、ワンコールで切りよった。

何がしたかったんだ?あの人は・・・

とりあえず、メールが来るかもしれないので
携帯を目の前に置いたまま、
しばらくチャットで盛り上がっていた。
30分もしただろうか。
♪♪こ〜いというじ〜を〜(お〜べいべ〜)
  じ〜しょでひいた〜ぞ〜(お〜べいべ〜)
  あ〜なたのなま〜え〜 そこ〜に
  た〜しておいた〜ぞ〜(わっはははは)・・・
お、今回は結構、長い。
携帯を取る。
「もしもし?」
・・・あれ?・・・

切れた。

ついでにあたしも、キレた。

何なんだ一体ぃぃぃぃぃぃぃっっ!!!

こっちからかけ直す気にもなれなかった。

夜が明けて。

あたしは、今日は、iMac復活のために
I氏とM氏が、年季の入ったPowerMacを持って
手伝いに来てくれる、ということで
朝から掃除に買出しにとバタバタしていた。
約束の14:00ちょっと前に、二人が到着。
iMacとPowerMacをつなぐ時に
器具が足りない、というハプニングはあったものの
順調に、予定は進み、あとは
「リストアがうまく行けば・・・」と
いう段階まで来た。
リストア作業を行っている途中。
あたしの携帯が、メールの着信を告げる。
「あれ?それ、ドラゴンクエストだよね!」
と、I氏の大ウケをとりながら、
メールを送ってきた相手とは・・・

彼だった。

まだ、16:00前である。
こんな時間に珍しい・・・
メールを開いてみる。

「テレビ欲しい!」

思わず苦笑した。

恐らく彼の、今の精一杯の「叫び」なのだろう。
・・・レンタルは、却下、か・・・
それを見て、そう思った。

しかしそれがダメなら、あとは、
中古をあたるか、もしくは
借金するか・・・
しかし、彼が借金をするとしたら
もう、ヤバイところしかないだろうからなぁ。
そういう情報、あたしじゃ
集められないぞ・・・???

「こっちでもいい方法を考えてますけど
あたしも頭がないもので、Aさんの方でも
出来る限りの努力はしてみて下さい。」

そうとしか言えまい。

「もし特に見たい番組とかあったら
うちに見に来ていいですよ。」
とは言って見たものの・・・

来るわけないけどね(^^;)

果たして。

2001年9月8日
さっき、レンタルの件、メールしてみた。
まだ返事は来てない。
っていうか、届いていないだけかも。

あたしだって、
一生懸命考えてんだから・・・
ちょっとはあたしの苦労も分かってよね。

中途半端・・・

2001年9月7日
何だか中途半端な一日だった。
今日のあたしは一体、何をしたというのだ?

彼のことをふと考える。

そうだ。
当分の間、テレビを「レンタル」するというのは
どうだろうか・・・
レンタル料なんて、そんなに高いものじゃなし、
多分、14〜5万なら、1、2ヶ月もあれば
貯めることは出来るだろう。
それならレンタル料だって、しれたものだ。

このアイデアを気に入ってもらえるかどうかは
さだかではないけれど、
とりあえず明日、メールしてみよう。
彼は何故そんなに
お金のことであたしに頼ろうとするのか。
彼は、あたしにお金がないことは
重々承知している。
なのに・・・

今まで彼の話を聞いてきて思うに。
彼は、あたしなら、お金を借りても
返さなくてもいいって思ってる。

彼は、「もう返ってこないだろう。」
くらいの思いでお金を貸す相手こそが
「本当に大好きな人、本当に大事な人」
と思ってる。
彼は、あたしの気持ち、ちゃんと分かってる。
だからこそ、返さなくても、
大丈夫だって思ってるんだ。

事実、彼は、あたしに2万借りていること、
完璧に忘れているらしいのだ。

確かに、彼とあたしでは育ちが違う。
考え方も、少々、正反対でも
ま、当然か、と思えていた。

しかしこれは明らかに、間違ってる。
育ちの違いのせいじゃない。

「彼のためなら何でもする!」
この気持ちは今でも変わっていない。
彼のためなら、どんなにつらいことも出来る。

彼の考えに、真っ向から反発することさえ・・・

それはとっても危険なこと。
あたしが、彼に、もう絶対返ってこない覚悟で
お金を貸せない、ということは
彼にしてみれば、
あたしは彼のことが本当に好きではない、と
いうことになる。
彼を失うかもしれない、というリスクを
背負わなければならないのだ。

あたしにとって彼を失うことは
死ぬよりももっとつらいことだ。

でもあたしは、敢えて、このリスクを背負う。
大好きな、彼のために。

きっと今、彼は
あたしが彼のためにお金を集めている、と
思っているに違いない。
でも、あたしはそんなことはしない。
彼が、自らの力で今の困難を乗り越えられるような
方法を、毎日、必死で探している。

「本当に人を好きになること」の意味。
今、やっと分かったような気がする。



さっき、彼にメールした。
「テレビ、どうなりましたか?」って。
ひょっとしたら、何とかしたかもしれない。

しばらくして、彼から突然電話が来た。
「さっきメールしたのに
なかなか返事が来ない」って。
あたしはまだ、そのメールを
受け取っていなかった・・・
何しろドコモとJ-PHONEだから
時々、時間差が大きく開く時がある。

「で、どうなりました?」
「どうもなってないよ。
そっちは?どうしたの?お金、出来たの?」
「いや、そうじゃなくて、
もしそっちでどうにかしてたら・・・って
思ったから・・・」

あたしは、分からなくなった。

あたしは、彼と出会って4ヶ月、
彼からいろんな話を聞いてきた。
テレビを買うための14〜5万。
彼の話を聞いた限りでは、
この程度の額なら、彼なら作るのは簡単なはずだ。

前に、2万貸した時も、同じことを考えた。
「どうしてあたしなの?
Aさんならこの程度、簡単に
用意できるはずじゃない?」」
聞いてみたけど、
「特に理由はない」という。

彼が、あたしにこんな頼みごとをし出したのは
あたしが彼に想いを告白してからだ。
だから、ひょっとしたらあたしは
試されてるのかもしれない、とも思った。

でも、まさかとは思うけど・・・
彼はわざとあたしに嫌われようと
しているのではないだろうか。
あたしには無理だと分かっていながら
頼み事をして、
あたしが彼のことを嫌になるのを
待っているのではないだろうか。

だけど、そうだとしたら。
何故、彼は、あたしが東京に
帰ってくる日を憶えていて
「おかえりなさい」って
メールをくれたのだろうか。
いや、テレビが壊れたのがその日の前なら
それもありかもしれないが
彼の話によれば、壊れたのは
明らかに、その日の1週間近く後だ。
嫌われたい相手に
そんなメール、するだろうか。
それなら、「多少よくなりました」というメールも
嫌われたい相手にするメールじゃないと思う。
もし、そういう策略があるなら
「おかえりなさい」も「多少よくなりました」も
いわずにすぐ、「お願いがあります」
と来ると思うけど・・・

それに、あの日の帰りのハプニング・・・
あのハプニングだって、
嫌われたいと思ってたら、
到底、あり得ない・・・

あの人が何を考えているのか・・・
あたしには分からない。

焦り。少しだけ。

2001年9月3日
やっぱりあたし・・・
もう一度、彼に自分の思いを
ちゃんと話した方がいいのだろうか。

確かにあの日、
あたしは胸の中の全ての思いを
彼に伝えたつもりだった。
そしてそれで満足していた・・・
つもりだった。

でも、あとで冷静になって考えると、
やはり不安が残る。
やっぱり、ちゃんと時間がある時に
ゆっくり話した方がいいのかもしれない。

この前、会った時の彼の態度・・・

これも、あたしの思い込みだけど
ひょっとしたらあたしは
試されているのかもしれない・・・



「・・・何とかしてあげたいっていう
気持ち、ある・・・?」
突然、彼がぼそっと聞いてきた。
素直に頷く。

当然だ。
大好きな人が困ってるんだ。
何とかしてあげたいと思うのは
当たり前のことじゃないだろうか。
「あなたしかいないと思って・・・」
なんて言われたらなおさらである。

でも、今の自分ではどうすることも出来ない。

しばらく沈黙が続いた。
さっきまで何やかやとまくし立てていた
彼も、すっかり黙ってしまった。

「・・・あの、そんなに
考え込まなくていいですから。
僕は全然平気です。いや、ホントに
涙ぐんだりなんてしてませんから。」
別に、涙ぐんでるかなんてことは聞いちゃいない。
「ホントに大丈夫ですか?」
「大丈夫です!だからそんなに
気にしないで下さい。」
妙に頑張っているが、
「・・・あ、もし何かいい方法、思いついたら
連絡下さい。」
彼にしては珍しいほど、弱気な発言である。

そんなこんなしているうちに
回りまわって、うちの前に到着した。
「今度はいつ会えるのだろう・・・」
ふと、そんなことを考えた。
「ひょっとしたらあたしが、
彼のテレビの購入方法を思いつかない限り
会えないかもしれんな・・・」
いつ会えるかの予測が
ホントに、全くつかない相手だ。

とんだ人を好きになってしまったものである。

実は、うちの前について、
あたしが車を降りる直前、
ちょっとしたハプニングがあったのだが
それに関しては、ここでは
ノーコメントということにしておく。

ただ、そのハプニングのせいで
あたしの調子が狂ってしまったのは
間違いなく、事実だ・・・


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